派遣のスキルシートとは?書き方と登録時のコツを40社経験者が解説【体験談あり】

派遣のスキルシートとは?書き方と登録時のコツを40社経験者が解説【体験談あり】 派遣社員のはじまり
派遣のスキルシートとは?書き方と登録時のコツを40社経験者が解説【体験談あり】

派遣会社への登録情報の入力方法について、くわしくはこちらの記事もあわせてご覧ください。

会社の登録情報(スキルシート)の書き方とコツ【派遣社員歴30年の実体験】


派遣で仕事を探していると、「スキルシート」という言葉を耳にします。

スキルシートとは、派遣先企業に顔合わせ(面接)の前に事前提出する、いわばあなたの“職務経歴のプレゼン資料”です。

どんな会社で、どんな仕事を、どれくらいの期間やってきたか。使えるソフトや資格は何か。そういった情報がまとめられた書類です。

これを作るのは、あなた自身ではありません。

派遣会社の担当者が、登録時に入力した情報をもとに作成します。

担当者は日々、たくさんの派遣スタッフのスキルシートを作っているプロです。自分では「これくらい当たり前」と思っていた経験が、しっかりアピールポイントとして書かれていた、なんてこともあります。

しかも履歴書と違って、年齢の記載がなく、時系列もおおまかな書き方が一般的です。年齢や空白期間が気になる方には、むしろ有利に働く書類と言えます。

ただし、スキルシートの質は、あなたが登録時・更新時に入力した情報の中身で大きく変わります。

40社以上で派遣として働いてきた私が、採用につながるスキルシートの情報入力と活用のコツを、失敗談もふくめてお伝えします。


スキルシートの仕組み——派遣会社が作るプレゼン資料

スキルシートは、派遣会社のコーディネーターさんや、顔合わせに同行してくれる営業担当さんが作成します。

派遣社員が登録時に記入した職務経歴やスキル情報をもとに、あなたの経験を整理して、派遣先にアピールできる内容に仕上げて提出してくれます。

顔合わせのときにはすでに派遣先の手元に届いているのが、基本的な流れです。

フォーマットは派遣会社によってさまざまで、法律上の決まりもありません。

私が登録した会社でも、専用のシステムに入力する形式のところもあれば、担当者がWordやExcelで一から作成してくれるところもありました。

ただ、コーディネーターさんが作成したスキルシートを、顔合わせに同行する営業担当さんが当日初めて確認する、というパターンもあります。

顔合わせ当日のエントランスで、スキルシートを見た営業担当さんが「あれ、こんな内容になってる?」と驚くこともあるくらいです。

スキルシートは自分では書きませんが、だからこそ元になる情報をしっかり伝えておくことが大切です。

なお、スキルシートの送付については労働者派遣法で定められたルールがあります。
くわしくは厚生労働省「労働者派遣事業を適正に実施するために」をご参照ください。


スキルシートで採用が決まる——顔合わせ前の一次審査

スキルシートは、顔合わせよりも前に派遣先の手元に届いています。

ほとんどの場合、派遣社員本人はスキルシートを顔合わせの当日まで見せてもらえません。

派遣会社がメールで派遣先に送信して、本人はその内容を把握していない、というのが実態です。

毎回思うのですが、派遣先に送る前に派遣社員本人がチェックできれば、後々困るようなことにならずに済むのにな、と感じています。

実際、顔合わせ当日にエントランスで初めてスキルシートを見せてもらい、「あれ、こんなことが書いてある?」と驚いた経験が私にも何度かありました。

事実とかけ離れた内容になっていても、その時点ではもう派遣先に提出済みです。

担当者が内容を把握していなくて、その場で一緒に驚くこともあるくらいです。

つまり、派遣先の担当者はスキルシートを見た時点で、ある程度「この人に会ってみよう」という判断をしています。

顔合わせは最終確認の場であって、スキルシートの段階ですでに一次審査が始まっているイメージです。

派遣会社の担当者も、紹介できる案件とスキルシートの内容を照らし合わせながら、マッチしそうな仕事を探しています。

登録したままにしておくより、定期的にスキル情報を更新しておく方が、紹介の連絡が来やすくなります。

私自身、派遣会社から「お仕事情報を更新してください」と連絡が来たタイミングで、紹介してもらいたい企業に合わせて自由回答欄を書き直す、ということをよくやっていました。

更新したあとに紹介の連絡が来た経験も、何度かあります。


採用につながる情報の入力・更新のコツ

使用ソフト・ツールは具体的に書く

派遣会社への登録時は、大きく分けて「資格・スキル」と「職歴」の2つを記入します。

「資格・スキル」の欄には、使用ソフトのチェックボックスが用意されています。

ExcelやWordといったソフト名が一覧になっていて、該当するものにチェックを入れていく形式です。

派遣会社によっては、Excelの機能ごとに「実務経験あり」「研修のみ」の2択になっているところもあります。

たとえばピボットテーブルはスクールで習ったことがあるけれど実務では使っていない、という場合は「研修のみ」の方にチェックを入れる、という具合です。

ここは正直に入力することが大切です。

実務経験がないのに「経験あり」にチェックを入れてしまうと、後々困ることになります。

そして、チェック欄だけでは伝わらない「どんな業務でそのスキルを使っていたか」が生きてくるのが、次の「職歴」の欄です。

職歴欄の業務内容は「何をやったか」を具体的に書く

職歴欄は、派遣会社のコーディネーターさんが「この人はどんな案件に合うか」を判断するための材料になります。

同時に、スキルシートとして派遣先に提出されるプレゼン資料の元データにもなります。

「一般事務をしていました」だけでは、担当者には何もイメージが伝わりません。

どんな業務を、どんな規模の会社で、どれくらいの期間やっていたか。

使用ソフトのチェック欄だけでは伝わらない「実際にどんな場面でそのスキルを使っていたか」も書いておくと、担当者に伝わりやすくなります。

たとえば「Excel使用」と書くだけより、「Excelで売上管理表を作成(VLOOKUP・ピボットテーブル使用)」と書いた方が、具体的にイメージしてもらえます。

アルバイトや短期間の就業でも、希望する仕事につながる経験であれば書いておく価値があります。

ただ、自分のスキルを正確に把握することは、意外と難しいものです。

長く同じ環境で働いていると、自分がやってきた仕事の範囲が世間一般の基準とズレていることがあります。

「これくらい当たり前」と思っていたことが、実はそうではなかった——そういう落とし穴については、後の体験談のところで詳しくお話しします。

やりたくない仕事は「さらっと書く」

経験したことはすべて正直に書くべき——とは限りません。

派遣会社への登録時には、希望する・希望しない業界や職種、通勤に使う駅などをあらかじめ設定できます。

ただ、スキル欄に経験として書いてある以上、担当者の検索に引っかかってしまうことはあります。

私はコールセンターでの電話応対の経験があったので、以前はスキル欄にそのまま書いていました。

結果、コールセンターのオファーが来てしまったことがあります。

もうやりたくない仕事だったので、それ以来、積極的に紹介してほしい仕事は具体的に、そうでない仕事はあえて目立たないようにさらっと書く、というメリハリをつけるようにしました。

スキル欄は整理して、常に最新の状況にしておくのがベストです。


「経験あり」の落とし穴【体験談】

職歴欄に書く内容は、正確であることが大前提です。

でも、悪意がなくても「ズレ」が生じることがあります。

私の知人に、大手企業で長年営業事務として働きながら、少し経理も担当していたという人がいます。

本人は「決算処理までの経理経験あり」という感覚だったので、少し違和感を覚えて詳しく聞いてみました。

話を掘り下げていくと、勤めていたのは本支店会計の支店側。

営業所長の代わりに予算計画もしていたと言うのですが、実際には指示された数値を表に入力していた作業に近い内容でした。

締め処理というよりも、締めに必要なデータ入力までを担当していた、というのが実態に近そうでした。

そもそも、営業事務として数値を扱っていた部分を「経理経験」と捉えていたこと自体、少し範囲が広すぎたかもしれません。ただ、本人にとってはそれが普通の感覚だったので、責める話でもないんですよね。

世間一般で「決算処理経験あり」というと、貸借対照表や損益計算書の作成、予算計画の立案までを指すことが多いです。

そのことを伝えると、「それは財務部の仕事」という答えが返ってきました。

彼女が勤めていた大手企業には経理部のほかに財務部もあり、業務がきっちり分かれていました。

中小企業や派遣先では、経理と財務をまとめて担当しているケースも多い。「決算処理の経験あり」と書けば、それなりのスキルを期待されます。

長年同じ環境にいたからこそ気づけなかった、悪意のないズレでした。

自分のスキルを棚卸しするときは、ひとりで判断せず、同じ職種の知人や派遣会社の担当者にも相談しながら確認してみることをおすすめします。

——もう一つ、私自身の体験談も書いておきます。

私はコールセンターでの電話応対の経験があったので、「電話応対経験あり」と職歴欄に書いていた時期がありました。

ところが、30代のころ建設現場の事務所で働いたとき、最初にとった外線電話が津軽弁の強い方からのお電話でした。

何をおっしゃっているのか、まったく聞き取れませんでした。

その後、所長から派遣会社へ「電話応対もできないのか」とクレームが入ってしまいました。

後から冷静に振り返ってみると、私が経験してきた職場では、代表電話は別の担当者がとって内容を精査してから担当者につなぐ流れが多かったのです。

私はつないでもらった電話をとる「担当者側」だったので、外線を直接とる機会がほとんどなかったことに、そのとき初めて気づきました。

「電話応対経験あり」と書いていたことに嘘はないつもりでしたが、実態とはズレがありました。

経験の「中身」まで正確に把握しておくことの大切さを、身をもって学んだ出来事でした。


まとめ——正直に、正確に書くことが結果的に得

スキルシートは、派遣会社が作るプレゼン資料です。

でも、その元になる情報を作るのは、あなた自身です。

登録時・更新時に入力する「資格・スキル」と「職歴」の内容が、紹介される案件の質を左右します。

使用ソフトは具体的に。業務内容は「何をどんな場面でやったか」まで書く。やりたくない仕事はさらっと、積極的に紹介してほしい仕事は具体的に。

このメリハリを意識するだけで、担当者への伝わり方が変わります。

そして何より大切なのは、自分のスキルを正確に把握しておくことです。

悪意がなくても「ズレ」は生じます。長く同じ環境で働いていれば、なおさらです。

ひとりで判断せず、知人や担当者に確認しながら棚卸しをしてみてください。

正直に、正確に書いておくことが、結果的に自分を守ることにもつながります。

スキルを盛ったり、経歴を詐称したりするとどうなるか——その話は、次の記事で詳しく書きます。


スキル詐称をするとどうなるか、実際の体験談はこちらをご覧ください。
派遣の経歴詐称・スキル詐称するとどうなるか【体験談あり】

タイトルとURLをコピーしました