派遣の顔合わせ・職場見学とは?準備・当日の流れ・職場で確認すること

派遣の顔合わせ・職場見学とは?準備・当日の流れ・職場で確認すること 顔合わせ・就業決定

派遣の顔合わせが決まると、うれしい反面、不安になる人も多いと思います。
「面接と何が違うの?」
「何を聞かれるの?」
「何を準備すればいいの?」

この記事では、顔合わせの準備、当日の流れ、そして職場で確認しておきたいことを、順番に書きます。
派遣歴30年以上、派遣先40社以上の私が、実際に経験したことをまじえて紹介します。
エントリーから顔合わせが決まるまでの流れや、顔合わせの後の結果待ち、辞退については、別の記事で書いています。

なお、顔合わせの進め方は、派遣会社や派遣先によって違います。
この記事は、私の経験をもとにした一例として読んでください。

顔合わせ・職場見学とは?面接との違い

顔合わせとは、派遣会社の担当者、派遣スタッフ、派遣先の担当者が集まって、仕事内容や職場の環境を確認する場のことです。
呼び方は、「顔合わせ」「職場見学」「会社見学」など、派遣会社によってさまざまです。
私が経験した顔合わせは、15〜30分くらいが多く、職場見学まで含めると、1時間ほどかかることもありました。

厚生労働省のチェックリストには、次のように書かれています。

  • 派遣先による事前面接や、履歴書の送付の要請など、派遣労働者を特定することを目的とする行為は、禁止されている(紹介予定派遣の場合を除く)
  • 派遣労働者本人が、派遣先として適当かどうかを確認するために、自らの判断で、派遣就業の前に事業所を訪問することは、行うことができる
  • ただし、派遣元や派遣先が、事業所を訪問して面接を受けるよう、強要することは禁止されている

つまり、派遣先が人を選ぶために面接をすることは禁止されていて、本人が「ここで働けそうか」を確かめるために、自分の意思で職場を見に行くことは認められている、という整理です。
(出典:厚生労働省「「派遣労働者」として働くためのチェックリスト 5 具体的な派遣先が決まりそうです。」)

一般の派遣では、派遣先が派遣スタッフを選ぶための事前面接は、原則として認められていません。
顔合わせ・職場見学は、働く本人が仕事内容や職場を確認するために、自分の判断で参加できるものです。
一方、私の経験では、使えるソフトについて質問されたり、受け答えを見られていると感じたりすることもありました。
制度上の位置づけと現場で感じる空気には、差があります。
だから私は、自分も職場を見る機会として準備して臨んでいます。

顔合わせの前にやっておくこと

スキルシートと、自分の経歴を確認する

顔合わせの前に、派遣会社から派遣先へ、スキルシートが届いていることが多いです。
スキルシートは、派遣会社の担当者が作る、職務経歴をまとめた資料です。
自分の経歴とずれていないか、確認できるなら、確認しておくと安心です。
確認できなかった時の話は、後の「当日の流れ」に書きます。

企業リサーチ

派遣先の企業サイトを、軽く見ておくだけでも、当日の安心感がかなり変わります。
私は、次のあたりを見ておきます。

  • どんな会社なのか
  • どんなサービスや製品を扱っているのか
  • 創業年、従業員数、事業の規模
  • 支店や部署の数

紹介の電話を受けた時に気になった点は、そのままにせず、派遣会社の担当者に聞いておくと、ミスマッチを減らしやすくなります。

話す内容を整理しておく

当日、頭が真っ白にならないように、話す内容は、事前に整理しておきます。
私が準備しているのは、次の4つです。

  • 長所
  • 短所
  • これまでの経歴
  • 逆質問のリスト

最近は、あまり早くやると忘れてしまうので、前日にAIと壁打ちしながら整理することが多いです。
経歴を1分で話すバージョンを作ったり、聞かれそうな質問を出してもらって、答えを一緒に考えたりしています。

顔合わせの服装と持ち物

服装

私の場合は、派遣会社から「スーツで来てください」と言われることが多く、これまで顔合わせにはスーツで行ってきました。
服装の指定は派遣会社に確認し、案内に従って準備してください。
久しぶりに着るスーツやブラウスは、当日慌てないように、事前に一度着てみることをおすすめします。
ボタンが留まらない、ファスナーが上がらない、は実際に起きます。

持ち物

  • 筆記用具、メモ帳
  • クリアファイル
  • A4の書類が入るバッグ

派遣会社から特別な指示がなければ、顔合わせに履歴書を持っていくことは、私の経験では、ありませんでした。
会社案内や資料を渡されることもあるので、A4サイズがしっかり入るバッグがおすすめです。
持ち物は派遣会社から案内が届くので、必ず確認してください。

顔合わせ当日の流れ

STEP1 営業担当と待ち合わせ

派遣先のビルのエントランスで、派遣会社の営業担当と合流します。
私は、10〜15分前には、現地に着くようにしています。

営業担当と、この日が初対面ということも、珍しくありません。
紹介やエントリーまでは別の担当者が行い、顔合わせ当日に、初めて営業担当と会う派遣会社もありました。

STEP2 スキルシートの確認

合流したら、エントランスで、営業担当が持ってきたスキルシートを見せてもらうことがあります。
私の経験では、派遣先に送るスキルシートを、事前に本人が確認する機会は、あまりありませんでした。
顔合わせ当日に、エントランスで初めて見せてもらうことが、何度かありました。

そこで「あれ、こんなことが書いてある?」と驚いたことが何度かあります。
同行した営業担当とは別の人がスキルシートを作っていた時には、営業担当も内容を把握しておらず、その場で一緒に驚いたこともありました。
この時間に、次のようなことを営業担当とすり合わせます。

  • スキルシートに書かれている内容に、事実と違うところがないか
  • 派遣先が、どんな人を求めているか
  • 前任者について、聞いておける情報があるか
  • 聞かれそうな質問と、アピールしたいこと

ここで気になる点があれば、遠慮せずに、営業担当に伝えます。
その場で、どう説明するかを決めておくだけでも、気持ちが楽になります。

STEP3 入室、挨拶

時間になったら、営業担当と一緒に入室します。
最初は、笑顔で挨拶できれば十分です。

STEP4 業務の説明

仕事の内容や、職場の環境、働き方について、説明を受けます。
メモを取ることに集中しすぎるより、相手の目を見て聞くほうが、印象は良かったと感じています。

STEP5 自己紹介

自己紹介は、1〜2分が目安です。
営業担当が、代わりに紹介してくれる場合もあります。
これまでの経験、得意な業務、活かせそうなスキルを、簡潔にまとめれば十分です。

STEP6 質疑応答

派遣先から質問を受けたり、こちらから逆質問をしたりします。
私が実際に聞かれたのは、次のような質問です。

  • 「○○というソフトの経験はありますか?」
  • 「この業務について、これまでどのくらい経験がありますか?」
  • 「残業が発生した場合は、対応できますか?何時ぐらいまでなら大丈夫ですか?」
  • 「通勤には、どのくらいかかりますか?」

CADやExcelなど、実際に使うソフトについて、細かく確認されることもありました。
居住地や家族構成など、仕事の内容と関係なさそうなことを聞かれて、疑問を感じた時は、派遣会社の担当者に確認してみると安心です。

逆質問では、職場の雰囲気、1日の流れ、服装のルール、指示を出してくれる人の雰囲気などを聞くと、自然です。
給与や交通費などの条件面で気になることは、顔合わせの場ではなく、派遣会社に確認しましょう。

残業や勤務時間などの具体的な就業条件は、顔合わせの場で聞いた話だけで判断しないようにしています。
厚生労働省のチェックリストでは、派遣元事業主は、派遣就業の前に、派遣先での就業条件を書面で明示することとされています。
就業条件の書類が届いたら、顔合わせで聞いた内容と、見比べて確認しましょう。

STEP7 職場見学

デスクや休憩室、実際に働くフロアを、見せてもらえることがあります。
一緒に働く人の雰囲気は、この時にかなり見えます。
次の章で、私が見ているポイントを、くわしく書きます。

STEP8 終了後の意思確認

顔合わせが終わると、営業担当とエントランスまで戻って、「どうでしたか?」と聞かれることが多いです。
気になったことや、違和感があったことは、この時に、営業担当に伝えて構いません。
辞退したい時の伝え方や、結果を待つ間のことは、別の記事で書いています。

職場で確認しておきたいこと

仕事の内容は、書類でも、ある程度わかります。
でも、職場の空気は、その場に行かないとわかりません。
私の経験では、顔合わせの時点で違和感を覚えた職場は、働き始めてからも合わないことが多くありました。
逆に、雰囲気が穏やかだと感じた職場は、比較的、長く働くことが多かったです。

実際の業務を確認する

私は、「できれば、実際に作る資料を見せてもらえますか」と、その場で聞きます。
どんなソフトを使っていて、どんな作り方をしているのかを、さらっと確認するためです。
知らない技術や、使ったことのないソフトがあれば、その場で正直に伝えます。
そして、「わからないことが出てきた時に、聞ける環境はありますか」も、必ず聞きます。
聞ける人がいるかどうかは、私にとって、長く働けるかを判断する、大事なポイントです。

実際に働く執務室を見せてもらう

顔合わせは、会議室や応接室で終わることが多いです。
でも、それだけでは、職場の実態はわかりません。
私は、事前に、派遣会社の営業担当に、「執務室を見たいので、話を振ってください」と頼んでおきます。
先方から案内がなければ、自分から「実際に働く場所を、見せていただけますか」と申し出ます。
私の場合、断られたことは、ほとんどありません。

空間や設備で見るポイント

  • 自分が座る席の状態(直近まで誰かが使っていたか、しばらく空いていたかは、見た目でわかることがある)
  • デスクの周りや通路が整理されているか、書類が山積みになっていないか
  • OA機器が、極端に古くないか
  • 椅子の状態(短期の案件では、パイプ椅子のこともある。腰への影響が大きいので確認する)
  • 電話の頻度や、外線が何本あるか、鳴りっぱなしになっていないか
  • 空調が、極端に暑い、または寒い感じがしないか
  • 給湯室や休憩室が、清潔か
  • ほこりっぽくないか(私は空気環境も気になるので、確認します)

トイレは、派遣先の人と別れた後、エレベーターホールで、営業担当に「トイレだけ見てきていいですか」と聞きます。
個室の数、私物の出しっぱなしがないか、清潔かどうかを見ます。
毎日使うところなので、ストレスのない環境かを、チェックします。

人や雰囲気で見るポイント

  • 軽く雑談している、挨拶が自然、穏やかな空気か(私は、こういう職場のほうが長続きしやすいと感じています)
  • 派遣社員が何人いるか、長く働いていそうか、デスクが隔離されていないか
  • 顔合わせで仕事内容を説明してくれた派遣先の担当者が、実際に指示を出す人になる場合もあるので、その人とのやり取りも見ておく

エレベーターホールで、確認や交渉をする

派遣先の人と別れた後、エレベーターホールで、営業担当に、気になったことを正直に伝えます。
私は、「椅子がパイプ椅子でしたが、別の椅子を用意してもらうことはできますか」と、お願いしたことがあります。
その時は、応じてもらえました。
改善できそうなことなら、言って動いてもらえるかを確認してから、判断するのもひとつの方法です。

顔合わせで、想定外のことがあった時

顔合わせの場で、スキルチェックを求められたことがある

過去に、顔合わせの場で、Excelの問題を解くよう求められたことがありました。
派遣会社の担当者から、事前には聞いていませんでした。

こうした時は、「派遣会社の担当者から聞いていなかったので、確認してもよろしいですか」と、その場で営業担当に話を振る方法があります。
終了後に、派遣会社へ相談するのもひとつの方法です。
気になることがあれば、派遣会社に相談しておくと安心です。

同行する営業担当で、進めやすさは変わる

顔合わせに同行する営業担当によって、進めやすさは、かなり変わります。
経験豊富な担当者だと、場を自然に回してくれたり、こちらが詰まった時にフォローしてくれたりします。
慣れていない担当者だと、全部こちら任せになることもあります。
エントランスでの事前のすり合わせが、あまりなかった時は、少し身構えておくと安心です。

顔合わせの前日までに、やることリスト

  • 就業条件を、もう一度確認する
  • 企業サイトを見ておく
  • 長所、短所、経歴を、整理しておく
  • 逆質問を、2〜3個用意しておく
  • スーツやブラウスを、一度着てみる。靴も確認する
  • 筆記用具、メモ帳、A4が入るバッグを準備する
  • 集合場所と時間を確認する。地図で、あらかじめ道順も見ておく

顔合わせは、最初のうちは、かなり緊張します。
でも、何度か経験すると、「お互いに確認する場なんだな」と感じるようになります。
必要以上に怖がらず、準備だけしっかりして臨めば、大丈夫です。

(出典:厚生労働省「「派遣労働者」として働くためのチェックリスト 5 具体的な派遣先が決まりそうです。」、同「6 派遣就業することが決まりました。」)

顔合わせが終わった後の結果待ちや、辞退したい時の伝え方はこちらです。
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