派遣で働いてみたいけれど、何から始めればいいのかわからない。
派遣会社への登録は、そんな人が最初に通る入り口です。
この記事では、初めて派遣会社に登録する人向けに、登録前の疑問、Web仮登録、当日までの準備、登録当日の流れ、登録が終わるまでを順番に書きます。
派遣歴30年以上、派遣先40社以上の私が、実際に登録した時の体験をまじえて紹介します。
なお、登録の方法や必要書類、スキルチェックの内容は、派遣会社によってかなり違います。
この記事は、私の経験をもとにした一例として読んでください。
派遣登録の前に知っておきたいこと
「登録って何をするの?」
「登録したら、絶対に働かないといけないの?」
初めての人は、こんな疑問を持ったまま、一歩踏み出せないことがあります。
私の経験では、登録は「就職」ではなく「仕事を探すためのスタート地点」でした。
私自身、登録だけして就業しなかったことがあります。
また、私はこれまで、複数の派遣会社に登録してきました。
ただ、これは私の経験です。
手続きや条件は派遣会社によって違うので、気になる点は、登録前に公式サイトの案内を見るか、問い合わせて確認してください。
派遣会社との出会い方と、登録前の確認
よくあるのは、求人を見て、派遣会社だったと気づくパターン
最初から派遣会社を意識して探す人は、それほど多くありません。
よくあるのは、次のようなパターンです。
- 求人サイトで気になる仕事を見つけたら、派遣会社だった:リクナビやIndeedなどで「この仕事をやってみたい」と思って応募しようとしたら、募集元が派遣会社だった、というケースです。今は、これが一番多いようです。
- 派遣先で働いている派遣社員の口コミ:「この派遣会社は対応がいいよ」と聞いて登録するパターンです。実際に働いている人の声は、信頼できます。
私が初めて派遣の仕事をしたのは、30年以上前です。
その仕事は新聞の求人広告で見つけました。
派遣会社への登録という方法を友人から教わったのは、その後、約26年前のことです。
30年以上前のことなので、当時はインターネットもまだまだの時代でした。
今なら、求人サイトで探すのが一番手軽だと思います。
どの派遣会社にするか迷ったら、求人や対応を比べやすい大手から探してみるのもひとつの方法です。
派遣会社が、国の許可・届出を受けているか調べられる
派遣会社に個人情報を預ける前に、その会社が国に許可や届出をしている事業者かどうかを調べることもできます。
厚生労働省の「人材サービス総合サイト」には、労働者派遣事業の許可・届出事業所を探せる検索ページがあります。
事業主名や事業所名、許可・届出受理番号などで検索できます。
名称で探す時は、登録されている表記と一致しないとヒットしないことがあるので、見つからない時は、表記を変えて試してみてください。
会社の名前を見て不安になった時や、あまり聞いたことがない派遣会社に登録する時に、使ってみてください。
まずはWeb仮登録から始めよう
派遣会社に興味を持ったら、最初にやるのは、派遣会社の公式サイトからのWeb仮登録です。
Web仮登録でやることは、主に次の3つです。
- 氏名・住所・連絡先などの基本情報の入力
- 職歴・保有資格の入力
- 来社日程の予約
ここで入力した内容が、後日の本登録のもとになります。
前もって入力しておくと、当日の手続きがスムーズになります。
職歴や使用ソフトの書き方のコツは、別の記事で詳しく書きます。
来社日程の予約
私の経験では、来社日程はWeb仮登録の時に予約しました。
派遣会社が用意している日時の枠から、第1候補〜第3候補くらいを選んで申し込む形でした。
希望どおりの日時で予約が取れるとは限らないので、都合のつく日程は、できるだけ多めに候補として選んでおくと安心です。
来社は必要?オンラインで完結できる?
登録方法は、派遣会社によって違います。
来社で登録する会社もあれば、登録から面談までオンラインで終わる会社もあります。
コロナ以降は、オンライン面談に対応する派遣会社も増えました。
ただ、オンライン対応と書いてあっても、来社を求められることがありました。
予約する前に、登録の方法を確認しておくと安心です。
登録当日までに準備しておくこと
来社日が決まると、派遣会社からメールか電話で、持ち物の案内が届きます。
必要なものは派遣会社によって違います。
Web仮登録の内容をもとに手続きする会社では、履歴書や職務経歴書が不要なこともあります。
案内のメールは、必ず確認してください。
私が登録した時に用意したもの
- 写真付き履歴書
- 職務経歴書
- 身分証明書(マイナンバーカード)
- 銀行通帳またはキャッシュカード
- 筆記用具
- 和暦・西暦の変換一覧表(印刷して持参)
和暦・西暦の一覧表は、なぜ必要?
登録当日は、学歴や職歴を、小学校卒業から順番に入力するよう言われることがあります。
しかも、派遣会社によって、また同じ会社でもシステムや様式によって、和暦と西暦のどちらで入力するかがバラバラです。
その場で用意してくれている派遣会社もありますが、ない場合は変換を調べていると、時間がかかります。
筆記試験などがある時、スマホの使用が禁止されることもあります。
前もって印刷して持っていくと、スムーズです。
これは、経験者ならではのちょっとしたコツです。
履歴書は、クリアファイルに入れて持参しよう
写真付きの履歴書を持参するよう言われることもあります。
さらに、当日に派遣会社のカメラで、改めて写真を撮影されることもあります。
びっくりするかもしれませんが、慌てなくて大丈夫です。
登録会場で、小さいカバンからくしゃくしゃの履歴書を出している人を見たことがあります。
第一印象に関わるので、履歴書はA4サイズのクリアファイルに入れて持参することをおすすめします。
服装はオフィスカジュアルでOK
スーツでなくても大丈夫です。
清潔感のあるオフィスカジュアルで臨みましょう。
登録当日の流れ
ここからは、私が来社して登録した時の流れです。
所要時間は派遣会社によって違い、事前に届くメールや電話の案内に、予定時間が書いてあることが多いです。
その時間より少し余裕を持ったスケジュールで臨みましょう。
STEP1 受付
受付で来社したことを伝えると、案内されて手続きが始まります。
都会の派遣会社は、駅の近くのビルの一角にあることが多く、洗練されたオフィスの雰囲気に少し緊張するかもしれません。
でも、心配しなくて大丈夫です。
私が登録した派遣会社には、パーテーションで区切られた個別のPC席がありました。
STEP2〜4は、その席で進めていきます。
試験監督はつかず、終わったらPCの横の内線電話で、担当者に終了を伝えるのが一般的でした。
STEP2 パソコンで情報入力
Web仮登録で入力した内容をもとに、氏名・住所・連絡先・学歴・職歴・保有資格などを、派遣会社のシステムに入力します。
希望の職種・勤務地・時給などの希望条件を、入力する場合もあります。
小学校卒業から入力を求められることもあるので、和暦・西暦の一覧表があると役立ちます。
登録の時に集めてよい個人情報の範囲については、厚生労働省の「派遣労働者として働くためのチェックリスト」に書かれています。
派遣元事業主が登録の段階で集めてよい個人情報は、派遣労働者の希望や能力に応じた就業の機会を確保するという目的の範囲内に限られるとされています。
本籍や家族の職業、思想・信条など、派遣就業と関係のない事項は、原則として集められないとされています。
聞かれた内容に疑問を感じたら、その場で担当者に聞いてみましょう。
STEP3 スキルチェック
一般常識テスト
パソコンで行う場合と、筆記で行う場合があります。
私が受けたものは、漢字や簡単な数学が中心で、書店で売っている就活用の一般常識の問題集よりは、簡単なものが多かったです。
所要時間は10〜15分くらいでした。
たまに、「重なった四角はいくつあるか」のような、適性テストが入っていることもあります。
昔と今で変わったスキルチェックの受け方
以前登録した時は、会場のパソコンでスキルチェックを受けるのが当たり前でした。
ところが、最近、久しぶりに登録し直した時は、来社の前に、自宅のパソコンでPCスキルチェックを済ませておくよう、電話で案内されました。
「自宅にパソコンがあるなら、入力速度などを確認しておいてください」と言われて、正直、驚きました。
受け方は派遣会社によって違います。
登録内容が古い時や、以前にスキルチェックを受けていない時は、改めてテストを求められることもあるようです。
PCスキルチェック
私が受けたのは、次のようなソフトのテストです。
- データ入力・テンキー入力
- Word・Excel・Access・PowerPoint(初級・中級・上級)
受けるレベルは、経歴を見ながら、担当者が「だいたいこのくらいできますか?」と確認してから決まります。
たとえば、Word中級を受けて余裕があれば、「上級も受けますか?」と聞かれる流れです。
受けたくない時は、断ることもできました。
私は、Excel上級のテスト範囲にマクロが含まれていたので、「受けますか?」と聞かれて、できないからと断りました。
無理して受ける必要はないと思います。
ただ、スキルチェックである以上、受けた結果は、仕事を紹介する時の参考にされます。
できる範囲で挑戦しておくほうが、自分のスキルを伝えるうえでもプラスになると感じています。
スキルチェックが不安な人へ
試験の内容や形式は、派遣会社によってさまざまです。
「筆記があると聞いて不安」「パソコン試験は無理かも」と感じる人もいると思います。
できないことは、できないと正直に伝えれば大丈夫です。
場合によっては、受けなくて済むこともあります。
STEP4 コンプライアンス研修
スキルチェックの前後に、派遣社員としての働き方やルールについての、ビデオ研修がありました。
約20分でした。
「派遣ってどういう仕組みなの?」という疑問も、ここで解消されます。
STEP5 担当者との面談
入力した経歴の確認と、希望条件のヒアリングが行われます。
希望の職種・勤務地・時給・勤務時間のほか、妥協できる条件や、絶対に譲れない条件も聞かれます。
担当者が聞き取りながら、その場で補足を入力してくれました。
希望条件は、遠慮せずに、しっかり伝えましょう。
担当者の雰囲気は、派遣会社によってかなり違います。
淡々としている人、共感しすぎる人、いろいろな人に会いました。
相性もあるので、複数の派遣会社に登録して比べてみるのもひとつの手です。
STEP6 求人の紹介
面談の最後に、その場で求人をいくつか紹介してもらえることがあります。
当日の求人が希望と違っても、あきらめないでください。
理由は、次の章で書きます。
登録当日は、時間に余裕を持って
登録にかかる時間は、人によってかなり違います。
私のように職歴が多く、確認する項目が多いと、登録にかなり時間がかかりました。
来社する時は、登録後の予定を詰め込みすぎないようにしておくと安心です。
登録会で紹介された仕事が、希望と違っても
ここは、初めて派遣登録をする人に、ぜひ知っておいてほしいことです。
私が経験した登録会では、直接話をするのは、登録会を担当するスタッフでした。
普段、求人を担当しているコーディネーターや、派遣先とやり取りをする営業担当者とは限りません。
私の経験では、登録会で最初に紹介される仕事が、自分の希望とあまり合っていないことも、珍しくありませんでした。
「せっかく登録したのに、私の条件とは合う仕事ではないのかな」と思ってしまうかもしれません。
私自身、最初の登録会で紹介された求人は、希望とはかなり違っていました。
「今回は手ごたえがなかったな」と思って、帰宅したことがあります。
ところが、その日のうちに希望に近い仕事の連絡が来たこともあれば、後日連絡が来たこともありました。
登録会の担当者がその場で紹介できる求人と、その後にコーディネーターや営業担当者が探してくれる求人は、違うのではないかと私は感じています。
だから、登録会で最初に紹介された求人だけを見て、「自分の条件とは合わない仕事しかない」と判断するのは早いと、私は思っています。
ただし、登録すれば必ず仕事を紹介してもらえる、というわけではありません。
そのため私は、「登録した1社から必ず紹介してもらう」という考え方ではなく、複数の派遣会社に登録しておくことをおすすめしています。
これが、私が30年以上派遣で働いてきて感じている、仕事探しのコツのひとつです。
登録が終わったら
登録の手続きが終わると、派遣会社の会員サイト、いわゆるマイページが使えるようになる会社もあります。
マイページでは登録情報や派遣会社からの連絡を確認でき、求人を探せる場合もあります。
私が登録した派遣会社では、派遣先の要望で外部には求人を出さず、マイページにだけ掲載している案件もありました。
登録が終わったら、一度確認してみてください。
求人の探し方やエントリー後の流れは、別の記事で詳しく紹介します。
初めての登録は、不安なことも多いと思います。
でも、準備をしておけば、思ったよりスムーズに進みます。
まずは気軽に、一歩踏み出してみてください。
(出典:厚生労働省「「派遣労働者」として働くためのチェックリスト 3 派遣労働者として登録します。」、厚生労働省 人材サービス総合サイト「労働者派遣事業所検索・一覧」)
登録情報の職歴やスキルをどう書けばよいか迷ったら、次の記事を読んでみてください。
次の記事:派遣登録の職歴・スキル・希望条件の書き方

